Amway勧誘体験記

 ある日の午後。
インターネットで出会った新しい友人と食事をしていました
「海外旅行ってちょっとした休みじゃ行けないよね」と言われ
「うん、そうだよね」
「俺の知り合いは新しい仕事を始めてから１年に５回くらい海外に行ってるんだよ！」
旅行好きな人間だったら、年に何回も旅行できるのは純粋に羨ましい。
「へえー、いい生活だね」
「今からその人に、仕事の話を聞いてみる？ちょっと電話してみるよ！」

そうして数駅離れた場所に移動。
突然の訪問のはずなのに、駅にはもう一人の一般人の女の子が居ました。
迎えの車が来て、閑静な住宅街の中のマンションの一室へ。
「初めまして。(自分の経歴を語る)。(今の社会の体制を批判する)。」
「色々あるんですねえ」
「ところで、明日からハワイに行こう！って言われて、行ける？行けないよね？」
「明日から？無理ですね」
「自分の空いた時間に一時間でもするだけで将来の収入に繋げることが出来るよ！」

あー、これは完全にマルチだな、そう思いました。
でも有名なマルチの勧誘をしている人だったら、セールストークを盗もう。
そう思った私が馬鹿でした。
話が下手。
今の仕事を続けながらも更に新しい仕事をしたら、更に忙しくなるでしょう。
その中で、どうやって海外旅行に行けると言うのか。
アムウェイ専業になって成功すれば可能ですが、
今の仕事を辞め、専業になると後ろ盾が無くなるのは一つの仕事をしている今と同じ。

各種データを使い、数字を織り交ぜ説明していた点は有効ですが
その数値が二千何年のもので、海外のものなのか、日本のものなのか。
そういった所まで踏み込んで説明をしないと納得できません。

ネットで調べると、アムウェイの説明をする人はネット等で講習を受けているそうです。
でも企業のeラーニング制度と同じ。
自分の知識にまで落とし込むことの難しさをこんな所で確認しました。

結局、「あなたの説明は素晴らしい。でも、今日は申し訳ないことに集中力が切れた。
日を改めて続きから説明して欲しい。」と戯言を並べて一時間程で途中で退席してきました。
最初に会った人に
「途中離席は一生懸命説明してくれる人に失礼だ」と言われましたが、尤も。
「仕事だったら『飽きた』で諦めちゃ駄目でしょ」と言われましたが、尤も。
私は休日だし、仕事じゃないので、好きに行動します。

「今回は知識も無くて申し訳なかった。次回までにインターネットで勉強しておくね」
と言ったところ
「どういう会社も悪く思う人は居る。
だから、そういうのは調べないでフラットな気持ちで来て欲しい」とのこと。
私なら
「色々な評判があるけれど、調べてみて自分で判断して欲しい」と言いますね。
私が勤めている会社だって、誹謗中傷されることもあるし
的確な指摘もインターネット上にたくさん書かれています。
自信があるなら、「俺の会社のことは調べないで欲しい」
なーんて、言わない方がいいと思いました。

アムウェイの製品自体は良いらしいですね。
でも、儲かるのはごく一部の人だけ。
みんなが儲かる仕事なんて無いと思います。
末端の人は、そのことに気付かず高収入を信じて友人を勧誘している。
可哀想な集団だと思いました。

私が勧誘するなら、最終学歴別に難易度の違う話をするかなー。
そうすれば、もっと打率が上がるのではなかろうか。

アムウェイには入らなかったけれど、有効なセールスの仕方を学ぶことが出来た、
という点で良い経験をしてきました。
そんな、結構珍しいのではないでしょうか？
アムウェイ勧誘途中退席経験談でした。

まあせっかくの休日に軽く考えるには、少し勧誘の時間が長かったけどね。